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【メモ】雑誌戦略セミナー。

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先日「雑誌戦略セミナー」(富士山マガジンサービス主催)に参加した。雑誌のデジタル化はもちろん、ベルリンで開催された「電子雑誌国際会議」の報告会もたいへんおもしろく、日ごろから考えていた「出版とデジタル」について、会の終了後もいろいろと考えさせられる余韻ある内容だった。

以下に、会場でとったメモをアップしておく。

このエントリーを見た人の参考になるかどうかはわからないが、いつでも見られるようにアップしておくと僕の参考にはなるので......(笑)。

---以下、メモ---

1:デジタル雑誌について

・Fujisan Digitalで取り扱っているデジタル雑誌は100誌(3月31日時点)。

・紙の雑誌と同内容のデジタル雑誌を、有料で定期購読提供するパターンが多い。

・「デジタルのみ」で展開している雑誌は2誌あるが、現状、デジタルのみでの雑誌展開は厳しそう。

・デジタル雑誌の目的は、新たな出会いをつくること。

・紙の雑誌の読者がデジタルに流れているのではなく、「紙の雑誌を読まなくなった」雑誌離れした読者層の取り込みに効果的と。

・デジタル雑誌は、海外の読者に喜ばれる。

・閲覧用ソフトのインストールと、コンテンツ(デジタル雑誌)のダウンロードを面倒くさがるユーザーが少なくない。

・Web1.0から2.0へ、そして3.0へ。といった話が講演でもたびたび出ていたが、デジタル雑誌は現在ようやく「デジタル雑誌1.0」に達したばかりという状況。

・今後はWebが1.0から2.0へのシフトを見せたように、デジタル雑誌2.0と謳えるサービスが求められる。

・紙のデジタル化に際して気になるトピックは、インタラクティブ性とデータベースメディア化である。

2:出版社のデジタル化について/「電子雑誌国際会議」の報告会。

・ベルリンで開催された「電子雑誌国際会議」の報告会。講演者は小学館執行役員の岩本さん。この電子雑誌国際会議は、秋に東京でも開催されることもあり、聴講者の関心は高そう。

総括
・欧米の出版社においては、「既存雑誌のデジタル版は出して当然」。いまだに「つくるか、つくらないか」って話で迷っているのはナンセンス。

米IDG
・雑誌30誌を発行。毎週1回、150あるWebサイトに関して会議を行っている。
・IDGでは、2008年にオンラインの収入が印刷物の収入を抜く。

英ヘイマーケット・メディア・グループ
・コンテンツと人材は、オンライン事業には欠かせない。
・紙とオンラインの編集部は分けているが、紙メディアとオンラインメディアでブランドは統合しておくべき。

米ハーストマガジン
・コンテンツの表現の細部よりも、どう見せるか、どんな形で配信するかというシステムが重要。
・編集者やコンテンツは、紙とデジタルは共通のハイブリッド型組織。

独シュピーゲル
・出版社が自分たちでオンライン・コミュニティを作ることができるというのは幻想。リンクするか、得意とする会社を買収するか。
・欧米の会社では、すぐに「買収すればいいじゃないか」と言う。
・「UGCは質が低い」と考える。

米テックターゲット社
・オンライン記者、編集者に求められる特質は以下のとおり。
1)短くキャッチーな文章が書けること。
2)テクノロジーに興味を抱けること。
3)Googleを念頭に置いた記事が書けること。
とくに(2)と(3)はデジタル時代に求められるスキルか。

米Mequodaグループ
・紙の編集者の3分の1は、オンラインの編集者に移行できない。3分の1は、どうなるかわからない。すんなり移行できるのは、残りの3分の1にすぎない。

独Axel Springer
・紙の新聞・雑誌は過去3年連続で収益が低下していた。Webサイトを立ち上げることで、紙の部数が7%改善された。ネット展開によるマイナスの影響はまったくなかった。
・出版社がネット事業を展開するに際して、「紙のメディアを食う」という共食い現象は恐れるに足らない。
・全社員が、「オンライン化、デジタル化によって利益を確保している」という共通認識を持つことが重要。

・出版社がデジタル媒体を展開するとき、「新たにデジタル専任の組織を作るのか、紙媒体の編集部をベースにしたチームで取り組むのか」という話が必ず出る。

まとめ
・欧米の出版社でも対応はまちまちだが、流れは「ハイブリッド型編集部(編集者)」に向かっているようだ。講師をつとめていた小学館執行役員の岩本さんと話をしたときも、「紙とデジタルは同じチームでつくるのがベスト」だとおっしゃっていた。「そうならないと、モチベーションが保てないはず」とも。

・米MequodaグループのD.Nicholas氏が述べていたという「オンラインの編集者に移行できるのは、編集者全体の3分の1」という言葉は紙媒体の企画・編集に従事する者にとってショッキングなもののはず。

・ここでいう「生き残れる3分の1」になれるかどうかのカギのひとつは、米テックターゲット社のS.Odell氏の言葉にあった「テクノロジーに興味を抱けるかどうか」であるだろう。「本が好きで編集者になりました」という時代は終わるのか?(今回のセミナーの論調では、「その時代は、もう終わっている」という意識)

改めて再確認させられたこと、新たに気付かされたことの多い内容だった。その後、こうした話題を人と話す機会も大いに増えた。会社でもすでにデジタル化への取り組みが動いているが、現状を踏まえた自分なりの展望や考えは持っておくべき。

---以上、メモ---

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このページは、fujii-tが2008年6月17日 14:37に書いたブログ記事です。

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